在職10年以上の議員に贈られる表彰状をいただきました
2020年06月27日
先日、在職10年以上の議員が対象となる、いわゆる「永年勤続表彰」なるものを賜りました。
多くの皆様のお支えのお陰であり、受賞にあたっては、コロナで大変な時にもかかわらず、大勢の方からお祝いのお言葉や温かな励ましをいただきました事、心より感謝申し上げます。
さて、永年勤続表彰制度というものが社会の中でどういう位置づけなのか、目的は何なのか、民間企業の取り組みを調べると、独立行政法人 労働政策研究・研修機構が平成30年7月に取りまとめた調査報告書にたどり着きました。
永年勤続表彰制度は、基本的に企業の社員に対する福利厚生の一環として扱われています。
別のシンクタンクによる、2006年の古いデータを見ると、この制度を導入する企業は約8割、減少傾向にあると記載されていましたが、前述の調査結果によると、回答数のうち、それでもまだ、およそ半数の企業が導入している事が分かりました。
さらに、永年勤続表彰の他に、金一封や記念品、旅行などの賞品をつけている企業が多く、表彰は10年単位が基本のようです。
また、導入の目的は、名誉というより、むしろ仕事に対する意欲の向上、人材の確保や従業員の定着、などが大きいようです。
福利厚生の内訳を見ると、永年勤続表彰制度の他に、慶弔休暇制度や病気休職制度、人間ドック受診補助、家賃補助や住宅手当の支給、社員旅行の実施・補助など、多岐にわたります。
永年勤続表彰への社内評価は、肯定的ではありますが、記念品よりも、金一封や休暇など、選択肢の広がる賞品の方が歓迎されているようで、時代の変化とともに、こうした動きはさらに形を変えていくのではないかと思われます。
こうした客観的なデータを見ていくと、社会の中での永年勤続表彰制度の意味や位置づけを理解する事ができます。
確かに、その業界に精通し、どの世界にも存在する一種の「業界ルール」を知った中で、最大限の能力を発揮できるようになるには、それなりの年月を要します。
その間、自分の中での、ある種の「物事の動かし方」を知るまでは、もどかしい思いもするでしょうし、理不尽な現実も目の当たりにするでしょう。
しかし、(最近、尊敬する高校の先輩に教えられた言葉に妙に納得したので引用させていただくと)「清濁合わせ持った世界」そのものを受け止めた上で自分の仕事をこなす事も、時に重要な力の発揮のさせ方ではないでしょうか。
思い通りにいかないことに直面した場合、「自分は悪くない、会社が(業界が)悪い」と決め付けて辞めてしまう事は簡単ですが、その理不尽で清濁あわせ持った世界の中で、まずは自分の仕事のやり方を身につける事、ビジョンに近づけていく術を身につける事も、物事の仕組みを変えるプロセスの一つであり、重要な考え方なのではないかと思います。
むしろ、それをせず辞めてしまった人に、何か(もっと大きな世界)を変える事など、果たしてできるのだろうかといった疑問も生まれるかもしれません。
このような視点で自分自身の10年を振り返ると、顔から火が出るような恥ずかしい失敗や、未熟さゆえの失態など、数え上げればキリがありません。
その逆に、果敢に挑戦した事や、冷静に物事に取り組んだ事も多く、こうした経験をしたからこそ、身についた私なりの「仕事の流儀」があるのだろうと感じています。しかしそれは、常に途上でもあります。
世界の広さ深さを知るほど、仕事のやり方を身につけるほど、自分に課せられた責任の重さと無力さとを痛感する日々ですが、同時にやりがいも感じることができるようになったと認識しています。それは、議員だからという事ではなく、誰もが感じる事でしょうし、歳が若ければ若いほど、より強く実感するかもしれません。だからこそ、腰を据えて物事に取り組む姿勢が、もっと広く評価されても良いのでは、とも思います。
今までの10年を無駄にする事なく、さらに成長できる自分でありたいです。
引き続き、ご指導ご鞭撻賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
【参考資料】
■独立行政法人 労働政策研究・研修機構
「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」(2018年)
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000428993.pdf
■産労総合研究所
「永年勤続表彰制度に関する調査」(2006年)
http://www.e-sanro.net/sri/ilibrary/pressrelease/press_files/srip_061124.pdf

多くの皆様のお支えのお陰であり、受賞にあたっては、コロナで大変な時にもかかわらず、大勢の方からお祝いのお言葉や温かな励ましをいただきました事、心より感謝申し上げます。
さて、永年勤続表彰制度というものが社会の中でどういう位置づけなのか、目的は何なのか、民間企業の取り組みを調べると、独立行政法人 労働政策研究・研修機構が平成30年7月に取りまとめた調査報告書にたどり着きました。
永年勤続表彰制度は、基本的に企業の社員に対する福利厚生の一環として扱われています。
別のシンクタンクによる、2006年の古いデータを見ると、この制度を導入する企業は約8割、減少傾向にあると記載されていましたが、前述の調査結果によると、回答数のうち、それでもまだ、およそ半数の企業が導入している事が分かりました。
さらに、永年勤続表彰の他に、金一封や記念品、旅行などの賞品をつけている企業が多く、表彰は10年単位が基本のようです。
また、導入の目的は、名誉というより、むしろ仕事に対する意欲の向上、人材の確保や従業員の定着、などが大きいようです。
福利厚生の内訳を見ると、永年勤続表彰制度の他に、慶弔休暇制度や病気休職制度、人間ドック受診補助、家賃補助や住宅手当の支給、社員旅行の実施・補助など、多岐にわたります。
永年勤続表彰への社内評価は、肯定的ではありますが、記念品よりも、金一封や休暇など、選択肢の広がる賞品の方が歓迎されているようで、時代の変化とともに、こうした動きはさらに形を変えていくのではないかと思われます。
こうした客観的なデータを見ていくと、社会の中での永年勤続表彰制度の意味や位置づけを理解する事ができます。
確かに、その業界に精通し、どの世界にも存在する一種の「業界ルール」を知った中で、最大限の能力を発揮できるようになるには、それなりの年月を要します。
その間、自分の中での、ある種の「物事の動かし方」を知るまでは、もどかしい思いもするでしょうし、理不尽な現実も目の当たりにするでしょう。
しかし、(最近、尊敬する高校の先輩に教えられた言葉に妙に納得したので引用させていただくと)「清濁合わせ持った世界」そのものを受け止めた上で自分の仕事をこなす事も、時に重要な力の発揮のさせ方ではないでしょうか。
思い通りにいかないことに直面した場合、「自分は悪くない、会社が(業界が)悪い」と決め付けて辞めてしまう事は簡単ですが、その理不尽で清濁あわせ持った世界の中で、まずは自分の仕事のやり方を身につける事、ビジョンに近づけていく術を身につける事も、物事の仕組みを変えるプロセスの一つであり、重要な考え方なのではないかと思います。
むしろ、それをせず辞めてしまった人に、何か(もっと大きな世界)を変える事など、果たしてできるのだろうかといった疑問も生まれるかもしれません。
このような視点で自分自身の10年を振り返ると、顔から火が出るような恥ずかしい失敗や、未熟さゆえの失態など、数え上げればキリがありません。
その逆に、果敢に挑戦した事や、冷静に物事に取り組んだ事も多く、こうした経験をしたからこそ、身についた私なりの「仕事の流儀」があるのだろうと感じています。しかしそれは、常に途上でもあります。
世界の広さ深さを知るほど、仕事のやり方を身につけるほど、自分に課せられた責任の重さと無力さとを痛感する日々ですが、同時にやりがいも感じることができるようになったと認識しています。それは、議員だからという事ではなく、誰もが感じる事でしょうし、歳が若ければ若いほど、より強く実感するかもしれません。だからこそ、腰を据えて物事に取り組む姿勢が、もっと広く評価されても良いのでは、とも思います。
今までの10年を無駄にする事なく、さらに成長できる自分でありたいです。
引き続き、ご指導ご鞭撻賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。
【参考資料】
■独立行政法人 労働政策研究・研修機構
「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」(2018年)
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000428993.pdf
■産労総合研究所
「永年勤続表彰制度に関する調査」(2006年)
http://www.e-sanro.net/sri/ilibrary/pressrelease/press_files/srip_061124.pdf
